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垣(えん)の家

設 計|柏木学柏木穂波

施 工|ASJ 岡崎スタジオ[小原木材株式会社]

構 造|木造在来工法 地上2階

撮 影|上田宏

計画地は、西南道路に面した安城市内の新興住宅地にあります。敷地面積は約48坪。1、2階に内包された外部空間を持つスキップフロアの住宅です。家族構成はご夫婦とお子様の3人家族。「道路や隣家からの視線をあまり気にせずに生活をしたい。将来は子供室が2部屋に仕切れることと、主人の母との同居にも対応できるような間取りとしてほしい」。ご夫妻からいただいた要望は大きくこの3つでした。

そこで、横格子戸をくぐり抜け、一旦、土間に入ってから、玄関に向かうアプローチとし、土間とコートに面して畳の間を設け、離れの感覚で使用できる客間兼将来のお母様のスペースとしました。子供室は1階の北東に配して将来区切れるようにし、衣類はシュークロークから、クローゼット、洗濯室、洗面脱衣室、浴室までの動線の中で、着替える、洗う、干す、たたむの一連の作業が行えるよう配慮しました。2階は、ダイニングキッチン、リビング、主寝室と床の高さを少しずつ変化させるスキップフロアの構成とし、主寝室に面したルーフデッキは、ダイニング側のデッキへと階段で繋がり、ウチソトを回遊できるつくりとなっています。1階コートの上部は吹き抜けており、立体的に外部空間を連続させることで、視覚的な広がりや畳の間への採光の配慮といった工夫をしています。

垣(えん)とは、建物や敷地などの周囲を囲むように作られた工作物や植栽をさす言葉です。

塀もほぼ同じ意味で使われますが、日本人の感覚からすれば、もう少しやわらかい「間を隔てるもの」としての囲いでありたい。この囲いを、ウチソトのつながりを完全に拒む「塀」ではなく「垣」と呼ぶことで、2階のリビングから、ダイニング、寝室、ルーフデッキと視線が抜け、さらにルーバー越しに見えるウチからソトへの連続感の中に、日本人の「間」を大切にする心を垣間見ていただけたら本望です。

家づくりを一緒に進めることのできたご家族の皆様、スタジオの皆様に感謝するとともに、この垣(えん)の家で、家族の日常の情景が緩やかな季節の変化とともに綴られていくことを願っています。

(柏木学+柏木穂波)

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