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折り壁の段床

設 計|吉本英正三宅正浩

施 工|ASJ 徳島スタジオ[株式会社アークホーム]

構 造|木造軸組構法 地上2階

撮 影|笹倉洋平

徳島県鳴門市の竹林が茂る川沿いに夫婦2人と犬2匹が暮らす住宅を計画。

南北に細長い計画地は、北側に工場、西側に新しい住宅が並び、南側は畑、東側は河川敷に竹林が生い茂る川が流れている。敷地の有効活用とプライバシー確保、日射取得を考慮し、建物を西側に寄せて東側の竹林に向けて開く平面構成とした。

内部にできるかぎり柱と耐震壁を出さないように折板構造の屋根を採用し、壁を折り壁とした。この折板屋根と折り壁は、リビング、ダイニング、フリースペースなど各エリアをパーティションのように分けながら、外部へと続いていく。外部へ延長された折り壁は、折れていることで自立する塀になり、竹林方向へと連続することによって、住宅地のスケールから河川、農地のスケールへとパースを効かせながらゆるやかに意識を繋げる。

室内は、生活の一部に車と犬が入り込むため一体感を感じながらも適度な距離感を保つように、ワンルーム空間とし、用途ごとにレベルの異なる3つのフロア(車のフロア、犬のフロア、人のフロア)の断面構成とした。

車のフロアから1段上がった犬のフロアを庭と同レベルにし、仕上げを全面土間とすることで庭との繋がりが生まれ、庭への行き来と通風確保が可能となる。そこから1m上がったレベルを人のフロアとし、大型犬の抜け毛が人の生活空間に上がらないようにし、お互いが自由にストレスなく暮らせるように配慮した。車のフロアで作業する旦那さん、犬のフロアで歩き回る大型犬、人のフロアでキッチンに立つ奥さんがいつもお互いの気配を感じながら暮らすことができる。

また室内からは、柱→方立→竹林(縦材)がランダムに立ち並びながらもグラデーションのように細くなっていくことで、柱と方立が風景として竹林に溶け込む。それにより室内から外への意識が自然に繋がっていく。

竹林へ向けて開いた空間構成と軒の出により、東と南方向は、夏の高い太陽光を遮りながら冬の低い太陽光を室内に取り込み、西方向は、折り壁によりきつい西日を遮断しながら竹林に反射する間接光を取り入れる。そして土間床の開口から新鮮な空気を取り入れ、リビングの最上部に設置した温度センサー付換気扇から室内の暖められた空気を排熱し、機械設備にあまり頼らなくても、1年を通して昼間は明るく、夏涼しく冬暖かい快適な室内環境を実現する。

(吉本英正+三宅正浩)

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