A-COLLECTION

Light Cube

設 計|大江一夫+大江てるみ

施 工|ASJ 浜松スタジオ[株式会社マブチ工業]

構 造|鉄筋コンクリート造 地上2階

撮 影|アトリエK 平野和司

敷地はJR 浜松駅から車で西へ30分ほどに位置し、地名の「佐鳴台」が示すように、緩やかな丘に開発された閑静な住宅地である。気候は温暖だが、「遠州のからっ風」と呼ばれる強い季節風が吹く。天竜川下流に広がる平野部では、突風や竜巻が発生しやすく、過去には住宅の全壊などの被害も出ている。

そのような敷地条件により、クライアントからは、RC造で台風、竜巻に強いシェルターのような家であることがひとつの条件として出された。外観はRC打放しと有孔折板が交互になり、有孔折板の後ろに窓が隠れるように配置され、台風や竜巻などで物が飛ばされて来てもガラスを守ってくれる。また、有孔折板は日中は外部から内部の様子が見え難く、夜間は内部の照明により外観に窓のヴォリュームを浮かび上らせる格子のような効果をもたらす。建物のヴォリュームとしては必要最小限とし、広い庭スペースに将来増築することも想定している。

4台分のガレージを確保し、その脇を玄関へのアプローチが延び、建物のヴォリュームに対してくぼんだ位置に玄関を配置することで道路側から玄関が直接見えないようにしている。玄関からLDKへは敷地の段差に合わせ階段を数段登り、右手に和室、先にLDKが広がる。LDKは間仕切りのない空間で、吹き抜け上部のトップライトから日差しが全体を温かく包み込んで1日を通して明るい空間となっている。その他の窓からは有孔折板を通し芝や木々の緑が無機質なコンクリートと対比を成し、鮮やかに映える。

2階は各寝室と浴室・洗面が配置され、窓からは有孔折板の孔からの日差しが壁に木漏れ日のような模様を映し出す。均一的になりがちな住宅街に、広々とした庭園とその木々とRC打放しと有孔折板の住宅が、町並みにやすらぎを与えてゆくだろう。

(大江一夫+大江てるみ)

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