HOME
|
会社概要
|
サイトマップ
|
お問合せ
A-Style
家づくりの経済学
62
家づくりの経済学(62) 消費税を考える(1)
家づくりにかかる税金について考えてみましょう。
すでに土地を所有していて家だけを建てる方も少なくないと思いますが、土地から取得して新築するケースを想定してみます。土地40坪2000万円、家40坪2000万円の計4000万円。自己資金は2.5割の1000万円、残り3000万円を住宅ローンという設定です。
住宅取得にかかる税金は、主に4つあります。
①「印紙税」=不動産売買契約書や、金融機関から住宅ローンを借りる場合の金銭消費貸借契約書を作成する場合に収入印紙を貼ることで納付する税金。
②「登録免許税」=土地の所有移転登記、新築建物の所有権保存登記、住宅ローンの抵当権設定登記などを行う場合に、登記所で納付する税金。
③「不動産取得税」=土地を購入したり、建物を新築、増改築したりする場合に1度限りで県税事務所などへ納付する税金。
④「消費税」=土地取引には非課税だが、建物の売買、請負契約には通常の売買と同じように消費税がかかり、対価の5%を支払う税金。
具体的にどのくらい税金がかかるのか、モデルケースで考えてみましょう。
まず「印紙税」は、不動産売買契約書が1000万円から5000万円以下の契約金額で1万5000円、金消契約書は同じ契約金額で2万円となります。3000万円を1行だけではなく、2行に分けて借りれば2倍の4万円ということになります。
「登録免許税」は、2006年3月末まで軽減措置が適用されており、土地が新築の場合で固定資産税評価額の1000分の10(1%)、建物は登記官が決めた価額の1000分の2(0.2%)となります。
土地の固定資産税評価額を売買価格の7割と想定すると、2000万円×0.7×1%=14万円です。
建物は、登記官が決めた価額を新築建物価格認定基準表にある木造住宅1平方メートル当り7万9000円で計算すると79000×3.3×40坪=1042万8000円で、登録免許税は2万円となります。
また、抵当権設定登記による登録免許税を個人が負担する場合は、3000万円×0.4%=12万円が加わることになります。
「不動産取得税」は、建物の場合が(建物の固定資産税評価額−特別控除額)×3%。新築の場合の特別控除額は1200万円なので、建物の固定資産税評価額が上記に示すように1042万8000円なら、ゼロということになります。
土地の方は、通常の税額は1400万円÷2×3%=21万円ですが、ここから軽減措置を差し引きます。
土地の1平方メートル当りの評価額を1400万円÷132平方メートル=10万6000円と算出します。
軽減措置は10万6000円÷2×132(家の床面積)×2×3%=41万9760円となり、税額を上回ることになるので、土地にも不動産取得税はかからない計算です。
最後に「消費税」ですが、当然、設計料にも施工費にも消費税の5%はかかることになります。
家が2000万円であれば、消費税はご存知のように5%ですから、100万円となります。
家づくりにかかる税金をまとめると、モデルケースの場合で「印紙税」は多くて5万円、「登録免許税」は抵当権設定を加えて28万円、「不動産取得税」はゼロで、「消費税」は100万円となりました。
いかに「消費税」の負担が重くなっているかのが、お判りいただけたのではないかと思います。
この消費税が引き上げられるとしたら、どうなるでしょう。 かなり大きな影響を覚悟せざるを得ないのではないでしょうか?
ただ、小泉首相は「自分が総理の任期中は消費税引き上げを行わない」と公言しています。
それがキチンと守られるのなら、今から消費税の話を取り上げても「気が早すぎる!」ようにも思います。マスコミでも消費税の問題を、まだ具体的な形では一切取り上げていません。
しかし、裏を返せば、小泉首相が退陣すれば、消費税問題が一気に表面化する可能性が高いと言うこともできます。
小泉首相の自民党総裁の任期は来年秋まで。ひょっとすると、任期前に衆議院の解散総選挙になれば、小泉首相の退陣が早まる可能性もあります。 いずれにしても、消費税に関する議論は、少子高齢化が急速に進むなかで、避けては通れないでしょう。
家づくりを決断してから、工事請負契約を結んで着工するまでには、いくら急いでも3カ月、一般的には半年ぐらいは時間をかける必要があるでしょう。
一生に一度の大きな買い物であるなら、建築家の方にしっかり設計してもらって、家づくりを楽しみたいと考えれば、設計や準備に1年ぐらい時間をじっくりかける方もいらっしゃるのではないでしょうか?
もし、今、家づくりを決断したとしても、工事請負契約を結ぶのが1年後であれば、社会保障改革の議論と合わせて、消費税問題もかなり盛り上がってきている可能性は高いと思われます。
もちろん、消費税率が変動するにしても、もう少し先になるでしょう。そうだとしても、消費税論議に追い立てられるように家づくりの設計準備に入るよりも、消費税の動向をしっかり把握しながら、家づくりのスケジュールを考えていくことが大切になってくると思うのです。
筆者にメールを送信する