今年1月から2月にかけて、総務省では、テレワーク本格普及に向けて自らテレワーク実験を実施しました。担当する部門の若手官僚など6人が週2、3日、自宅でテレワークすることになり、テレビ電話やメッセージボックスを使ったチャットなどの設備を導入。ネットワークも、総務省のネットワークシステムに接続することになるため、ファイアウォールなどのセキュリティ対策を講じたうえで、仕事やコミュニケーションの面で問題がないかどうかを検証したのです。 もちろん、中央官庁ですから、緊急な会合などもありますし、国会会期中には国会審議への対応が24時間体制で求められます。しかし、そうした緊急対応を除けば、ほとんどの仕事はテレワークで対応可能であるという結論になったようなのです。実験に対して他の中央省庁だけでなく、地方自治体からも問い合わせが多く、総務省でも今年夏にもテレワーク導入のガイドブックを作成するようです。
ただ、やはり総務省の実験ですから、住宅問題に対する考慮はほとんどしていなかったようなのです。実験に参加した若手官僚は全員独身で、ワンルームの賃貸マンションに一人住まいとか、両親と同居して学生時代からの自分の勉強部屋があって家族に遠慮なく、テレワークに集中できる環境だったからかもしれません。 しかし、家庭を持っていれば、それぞれの事情もありますし、必ずしもテレワークに集中できる環境にあるとは限らないでしょう。むしろ、小さい子供がいるとか、介護しなければならない人がいるとか、仕事に集中できない環境にある人こそ、テレワークが必要とされているのです。 家づくりは、10年、20年という長いスパンで考えなければならない問題です。省エネとか、バリアフリーとか、将来を見据えた様々な要素が住宅に取り入れられてくるようになりましたが、少子高齢化が急速に進むなかで、労働力は確保しなければならない、子育てもしなければならない、親の介護も必要だ、となれば、テレワークを積極的に活用せざるを得なくなると思うのです。