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家づくりの経済学
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家づくりの経済学(41) 家計に占める居住コストの割合は?(1)
年金改正法が今週、自民、公明の与党の強行採決で成立しました。今回の通常国会は「年金国会」と呼ばれるほど、年金問題がクローズアップされたわけですが、何やら本格的な議論が見えないままに終わってしまった印象は拭えません。
今回の年金問題で判ったことは、年金保険料の負担が確実に重くなっていくということ。将来的には消費税の引き上げも避けられないということも見えてきました。
家計全体のバランスが将来的にどう変わっていくのでしょうか?改めて検証する必要があるのではないかと思うのです。
私自身は、ファイナンシャルプランナーのように家計の各項目に関するデータを全て把握しているわけではありませんが、いろいろな資料を調べながら考えてみたいと思います。
今回の年金改正論議で、国民の多くに浸透したのが「13.58%」という数字です。これは現在の厚生年金の保険料率(年収に占める保険料の割合)で、これを労使で折半するので個人の負担は「6.79%」なります。
新しい改正法では、これを今年10月から段階的に引き上げて2017年までに18.30%とすることになります。労使折半だと個人の負担は「9.15%」となり、13年間で2.36ポイント上昇する計算です。いずれにしても、個人負担は、確実に増えていくことは避けられない状況と言えるでしょう。
ちょうど1年前には、医療制度改革の議論が活発に行われていました。少子高齢化の進展で、老人医療費の増大を医療財政が吸収できなくなるのは時間の問題となっており、結果的に2003年度からはサラリーマンの自己負担も従来の2割から3割に引き上げられることになったのです。
ちなみに、国民健康保険の保険料は、今年度の料率で「8.2%」です。01年に厚生労働省が医療制度改革を進めるために作成した資料によると、2000年の保険料率が7.5%。これが2005年に8.5%、2010年に9.5%、2015年に10.5%、2025年には12.5%に増大するという試算をまとめていました。
自己負担の増加などで、保険料率の伸びは鈍化してきたようですが、まだまだ上昇する可能性は否定できないでしょう。
さらに40歳になると、介護保険料の支払い義務も発生してきます。こちらの保険料率は1.11%ですが、この保険料も少子高齢化が進むとともに、増加する可能性もあるのではないでしょうか?
先日、取材したファイナンシャルプランナーによると、特別養護老人ホームなどでも入居者同士のトラブルが発生し始めていることから、個室化が進み始めており、自己負担が増え始めている、とか。もし、民間の介護保険などに加入しておらず、自己負担が出来ないからといって、退去させるわけにはいかないでしょうから、何らかの形でカバーせざるを得ないのではないでしょうか。
さて、以上の3つに、雇用保険料の料率0.7%を加えると、公的保険料の料率は「16.8%」となる計算です。約10年後の2015年に、年金保険料が約9%に、健康保険料が約10%にアップするとなると、公的保険料は「20%」を超えるのは確実となります。
一方で、民間の保険料支出も、ある程度考えざるを得ません。万一、事故や病気で死亡した場合をカバーする死亡保険、高度先進医療や長期入院による自己負担の増加に対応するための医療(費用)保険、特養などの介護施設で個室料などの個人負担が生じる場合に備える介護(費用)保険。さらに、公的年金に不安感を感じている方は、個人年金や変額年金などに加入するかもしれません。
先のファイナンシャルプランナーに聞いたところ、年収にもよるようですが、貯蓄性の高い年金を除いて民間保険料は7%ぐらいが限界だろうという見方でした。それ以上払っているようなら「払いすぎ」というわけですが、すでに公的保険料を約17%も支払っているわけですから、7%でも払い過ぎかもしれません。
年収750万円の方の場合、7%で52万5千円、月平均4万4千円となります。ボーナス併用で月額負担は減らしているかもしれませんが、これくらい支払っている方も多いだろうと思います。
公的保険料のアップなどを視野にいれると、民間保険料をスリム化したとしても、保険料だけで「25%」という時代は目前に迫っているように思うのです。さらに、消費税も、そう遠くないうちに、10%までは上がるだろうと言われています。消費支出が年収の50%だと仮定しても消費税の負担も2.5%アップするというわけです。
さて、住宅に関してはどうでしょうか?過去、住宅に関してもさまざまな定説がありました。住宅購入の目安は「年収の5倍以内」とか、住宅ローンの年間負担率は、「年収の20〜25%以下」というものです。
これらの定説は、バブルが崩壊した90年の以前からあったものです。 バブルが崩壊したあと、個人所得が伸び悩み、社会保障負担も増大しているなかでも、そうした定説が通用するのでしょうか?改めて考える必要があると思うのです。
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